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MOTHER AND THE LAW 終演!

2022/10/23

D. W. Griffith監督の無声映画「Mother And The Law」の上映を2022年10月22日に東京倶楽部水道橋店で行いました。日本で無声映画の上映をするときは、いつも活動弁士の方と共演する形でしていましたので、長編の無声映画を日本でピアノのみの伴奏で行うのは私にとっては初めての挑戦となりました。

今回特に力を入れたのは、映画の字幕の和訳をすべて私自身の手によって行ったことです。特に苦労したのは、「レディング牢獄のバラッド」の引用である、次の部分です。

And wondered if each one of us

Would end the self-same way,

For none can tell to what red Hell

His sightless soul may stray.

映画の中には聖書の引用もあり、それをわからずに訳してしまうと意味が繋がらなくなったり、唐突な印象になったりしてしまいますから、当日まで試行錯誤を繰り返していました。

自分で翻訳作業をしていると、普段見ただけで勉強しているよりも、はるかに深くまで読み込むことになりますから、相当映画への理解も深まった状態で伴奏をすることができたのではないかな、と思います。

無声映画をピアノとともに上映することは、本当に素晴らしい文化だと思いますので、これからもまた企画していきたいと思います。